横顔だけじゃ、足りなくて



そういえばと思い、柊良先輩を探すと少し離れたもう一本の木下にいた。


千加はイッチーと食べてくるって言ってるし、私も先輩と距離を縮めたい…


なんて考えてしまう。


でも、勇気を出して先輩に近づいて隣に座ってみた。


優しい風が先輩の髪をサラサラと揺らしていく…



『真彩ちゃんはさ、何のスポーツが好きなの?』




隣に座った私を横目でちらっと見て、先輩が問いかけてきた。


スポーツ…


見るのはサッカー

だけど、それは那雲がしているからかもしれない。




「強いて言うならサッカー…ですかね」


『那雲くんがやってるから?』


「はい…」




うわ…


なんかやな雰囲気になっちゃったよ…






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