横顔だけじゃ、足りなくて
昼の部が始まり30分…
昼の部では、どの種目も準決勝と決勝のみとなっている。
体育館中に響くボールの音やスパイクの音…
それに負けじと女の子たちは、お目当ての先輩たちに応援している。
部活の先輩関係が多いのかもしれない…
「剛、頑張れー!」
隣の果歩先輩は、ドリブルで攻めている新間先輩を応援していた。
先輩に肘をつつかれ「ほら、真彩ちゃんも!」と…
恥ずかしすぎます!
でも、応援するって言ったのは私だけどまだ声に出せていない…
…良し!
「柊良先輩、頑張ってください!」
届いたかは、わからない。
けれど、確かに今…
先輩少し笑ったよね?
すると先輩は、新間先輩が点数を決めた後にすぐ相手からボールを奪った!
そこからドリブルで三人を抜き、簡単にシュートを決めてしまった…
「凄い…」
「彗、確か中学の時バスケ部だったんだって♪」
「バスケ部ですか!?」
どうりで上手いわけだ…
那雲に勝ち目はあるのかなぁ?