横顔だけじゃ、足りなくて



そして翌日の土曜日、約束の15時…


ファミレスに入るなり、ちょうど角の席が取れた。




『って、なんで俺も必要なわけ?』


「いいじゃん!
部活昼までだったんだからさー」




昨日、先輩たちと話終わり教室までの帰り道の廊下でたまたま那雲に出くわしたのだ。


そこで千加が那雲を誘い、那雲は今日嫌々付いてきてくれた。


那雲…ごめんなさい。




『まぁ、真彩が元気ないから来ただけだけど…』


「さて、注文しますか!」




千加がメニュー表をテーブルに広げる。


でも眺めているのは、もちろんドリンク欄

お昼はとっくに過ぎているから




「ご注文はお決まりですか?」




女性の店員さんが注文を聞きに来てくれて、それぞれ注文をした。


千加はコーラ

那雲と私はメロンソーダを




「でさでさ、ちょっと二人とも聞いてよー」




店員さんが下がったところで、千加が話を持ち出してきた。




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