横顔だけじゃ、足りなくて
優しい声で言われるから、頬が赤くなってしまう…
「恥ずかしくて無理です…」
『可愛い』
はい?
下を向いて目をぱちぱちしていると、先輩の手が両方に…
そして、ゆっくり顔を上げられて目が合わされる。
『俺がいない学校は寂しい?』
「すごく寂しいです…」
今日はいるかな?
明日は?
って、毎日図書室や校舎裏のベンチに行くけれど、先輩がいないと寂しい…
読んでいる好きな小説でさえ、頭に内容が入らなくなる。
『真彩ちゃん、素直すぎ』
また笑った先輩
すると私の頬を軽く引っ張った。
「せ、しぇんぱい?」
『笑ってよ?』
優しく手を離し、まっすぐにみつめられる瞳…