横顔だけじゃ、足りなくて
⇒お願い事…
『真彩、今度は最近ニヤけすぎ』
「ニヤけてない!
たぶん…」
お昼休み、千加はイッチーと食べるから最近は那雲と二人で食べている。
大きな口で焼きそばパンを頬張る那雲はじっと私を見た。
柊良先輩が学校に来てくれるのが嬉しくて…
でも、ニヤけてなんて…
もしかして自分が気づいていないだけ!?
『なぁー、明日商店街の七夕祭り行かね?』
「行く!学校終わりすぐね!」
『すぐって…じゃぁそれで』
商店街の祭りとは、小さい子もたくさん来る地元のお祭り
商店街通路に何本も笹があって、子供から大人までもが短冊に願い事を書くの♪
いつも那雲は部活で行けないから、中学の頃は帰り道一人で書いて帰った。
「でも…部活は?」
『明日は早く終わる。
気がするんだよ』
目を逸らしと黙り込んだ那雲…
部活で何かあったのかな?
最近はあまり部活の事は話してくれないし、悩み事なんて一切聞かない。