横顔だけじゃ、足りなくて



先輩といろんなお話ししたいな。


那雲と居る時みたいに、ぎこちなく会話出来たらなぁー…




『お願い事、するの?』


「はい、帰りに那雲と一緒に」


『そっか、そのお願い事叶うといいね』


「はい!
先輩は誰かと短冊書きに行くんですか?」




七夕と言っても、七夕飾りが主だ。


毎年、毎年書いてはいるんだけど、叶ったかまではわからない…


お願い事をしっかり覚えてない私が悪いんだけど。


たぶん、身長が伸びますように!

とか

テストで良い点が取れますように!

とかで、叶えてもらうお願い事ではなく、自分次第で変わるお願い事だった。




『長い間行ってないかな…』


「じゃぁ…今!
今一緒にしませんか?」


『えっ?』




先輩は驚いた様子で私を見た。



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