O♡L
その顔は、いつもあたしを怒るような目を細めた顔でもなく、さっき少し笑ってみせた顔でもなく…。

どこか、悲しそうな…切なそうな表情だった。


「…なんで俺のこと避けんだよ」

「え…」


あたしは、五十嵐課長の言葉の意味がよくわからなかった。


「べ…べつに、避けてなんか……」


まっすぐとあたしを見つめる五十嵐課長から、あたしは思わず視線を逸らした。
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