O♡L
あたしがブラックを飲めないことを理解してくれたのか、その心遣いが嬉しかった。


「で、参考書は?」

「ちゃんと昨日、買ってきましたよー!」

あたしはバッグから、まだ本屋さんの袋に包まれたままの参考書を課長に手渡した。


「なんだよこれ?」

その参考書の表紙を見て、すぐさま顔を歪める五十嵐課長。


「どうかしましたか?」

「なんで、俺が中1の勉強をしねぇといけねぇんだよ」
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