O♡L
「なんでって…」

「言っとくがな。俺は貸したんじゃなく、俺が勝手に払っただけなんだよ。だから、返されても困るっ」


そう言って、五十嵐課長はあたしにクルリと背を向けた。


あたしを置いて、その場を立ち去ろうとする課長の前に回り込む。


「でも、もらうわけにはいきません…!」

迷惑をかけたのはあたしの方なのに…。


「いらねぇって」

「返します!」

「いらねぇっつってんだろっ」
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