Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
由羅が尋ねると、竜之助は妹の背中に手を添えて向き直る。


「そうっ。妹の市(イチ)」

「はじめまして!市です!」


市は、人見知りすることなく由羅にあいさつする。


「はじめまして。私は、椿」


由羅は腰を低くして、市と目線を合わせる。


すると、市は首を傾げた。


「なんかお姉ちゃん…、どこかで見たことあるような…」


由羅の顔をまじまじと見つめる市。
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