Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「そりゃそうだよ、市っ。椿は、踊り子なんだから」

「踊り子?」

「ほら、前に通りかかったときに見ただろ?おもしろい物を売ってるあの店で、踊ってた人がいただろ?」


市は、「う〜ん」と難しそうな顔で呟きながら、腕を組む。

そして…。


「…あ!あのときのお姉ちゃん!」


パッと目を見開いて、由羅を指差す市。


「市、見てたよ!お姉ちゃんの踊り!」
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