Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「へいへい。わかりましたよーっ」


颯は、面倒くさそうに体を起こす。


そして珍しい品を用意して、菊葉の城下町に向かった。



〜♪〜♪〜♪〜♪


今日も町に、颯の笛の音が響き渡る。

その笛の音に引き寄せられるように、人々は自然と店の前で足を止める。


しかし…。


「…ごめんなさい。今日は、これでおしまいです」


由羅は、観客たちに頭を下げる。
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