Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「どうしたんだよ、こんなところでっ」

「そっちこそ!」


2人は並んで歩く。


「俺は、兵の志願にきてたんだ。豊川様の下で働くことが、俺の目標だからな」

「前に話していたやつね」

「ああ。そうすれば夢は叶うし、城内に設けられた兵舎にも住まわせてもらえる。メシも城から提供されるから、俺が1人いなくなれば家計も楽になるだろ?」


竜之助は、そんなことまで考えていたのか…。
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