Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「そんなことない!椿の舞は、自然と人を魅了させてるよ!だから、義秀様も椿のことが気に入ったんじゃないかなっ!?」

「そうだといいな」


由羅は照れ隠しするように、はにかんでみせる。

すると、竜之助が足を止めた。


「どうしたの、竜之助?」


由羅が振り返ると、その表情はどこか嬉しそうに見えた。


「じゃあ、もし俺が志願兵に合格して、雇われるようになったらさっ」
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