Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
なによりも、“強くなること”だけを考え、毎日修行に励んでいた。


交わす会話は、武器の使い方や急所の狙い方。

かわいい小物の話や、気になる人の話なんてしたことがなかった。


これが“普通”だと思っていた。


でも…竜之助と出会って、由羅の心は少しずつ変わり始めていた。



数日後。


「はぁ〜…、やはりそなたの舞は美しい」

「そうですね、父上」
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