Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
そんな2人の様子を、竜之助は温かいまなざしで見つめていた。

そして、市の横にしゃがみ込む竜之助。


「市。少しの間、向こうで遊んでおいで」

「え?どうして、兄ちゃん?」

「ちょっと椿と、2人で話したいことがあるんだ」

「は〜いっ」


市は竜之助の言葉を素直に聞くと、川の方へ走って行った。


市がいなくなり、辺りは急に静けさが増した。


竜之助と2人きりになり、警戒心を張る由羅。
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