Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
なぜ、いつもと変わりなく接してくるのだろう。


ならば、逆にこの状況を逆手に取るしかない。

こちらからも、竜之助に探りを入れて、情報を聞き出してやる。


由羅はそう企んでいた。


しかし、まずなにから話そうか…。


「竜之助はなぜあの夜、菊葉城に?」


なんて、直球を投げるわけにはいかなかった。


ごく自然に。

竜之助が、聞き出されていると勘付かないような聞き方を…。
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