Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「そう。椿は普段なにしてるとか、どんな風に過ごしてるとか!俺、いろいろと想像してみたけど、やっぱりわからなかったよ。忍者のこと!」


目を輝かせる竜之助。


数日前の夜には、刀を交えて殺し合いをしていたというのに…。

その瞳には、恐怖の色なんてまったく映っていなかった。


あの夜…。

由羅に刀を向けられたとき、竜之助は少なからず“死”を覚悟したはずだ。
< 290 / 587 >

この作品をシェア

pagetop