Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「颯くんもすばらしい忍だね。でも颯くん、すぐふざけるから、お手本にならないんだよ」

「ふふふ。子供たちも、さっき同じことを言っていました」

「由羅くんは真面目だし、面倒見もいい。だから、子供たちもキミを慕ってる」

「ありがとうございます」

「今日の依頼も期待してるよ」

「はい」



その夜。

今日は満月にも関わらず、分厚い雲が空を覆い、月明かりを遮っていた。
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