Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
音もなく見張りの死角へ回り、あっという間に城に侵入した。


由羅と颯に任された、今日の依頼…それは。



「あーあー。完全に爆睡してるよ」


天井裏に忍び込み、空いた隙間から部屋の中を見渡す颯。


「今から、俺たちに殺されるとも知らないで」


そう。

今回の依頼は、この城の殿様の暗殺。


「もう少し見張りが多くてもよかったのになぁ、由羅。…って、あれ?由羅?」
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