Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「目を覚ませ、由羅!そのへんで平凡に育ってきたヤツなんかに、俺ら忍びの、なにがわかるっていうんだよ!?」

「すべてはわからないかもしれない…!でも、竜之助は理解しようとしてくれたっ!!」


2人の言い争いが、静かな闇夜に響き渡る。

由羅の一歩も引かない態度に、颯は顔をしかめた。


「あの野郎っ…」


唇を噛む颯。


「…わかった」


そう言って、颯は顔を上げた。
< 380 / 587 >

この作品をシェア

pagetop