Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
まだ食ってかかってくるかと思いきや、意外とあっさり身を引いた颯。


やっとわかってくれたのか…?

と、由羅は安堵しようとしたそのとき…。


「今から、殺しに行ってくる」


颯が、低い声で言った。


「…は?今なんて…」

「だから、今からその“竜之助”とかいうヤツを殺しに行くんだよ」

「なっ…なにをバカなことをっ…!!依頼とは無関係で人を殺すなど、父上が許さんぞ!」
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