Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「ああ、確かに依頼には関係ねぇ。…だが、そいつが死に値するだけの…“なにか”を知っていることは確かだ」


颯は、由羅に鋭い視線を向ける。


「由羅、自分の心に問いてみろ」

「問うと言ったって…。そんなことなど…知らぬっ」


由羅は、自然と目が泳いでいた。

今までにないくらい、自分でも動揺が隠し切れていないことはわかっていた。


そんな由羅に、颯は追い打ちをかける。
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