Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「由羅。さっきお前は、依頼に関係ない者を殺したら、陽蔵様が許さないと言ったよな?」

「あ…ああ」

「安心しろ。俺なら、だれにも気づかれずにあいつを消すことができる」


そう言って、颯はにっこりと微笑んだ。


その顔はまるで、能面をつけたように不自然で…。

颯の穏やかな表情は、由羅にとっては恐ろしく思えた。


颯も由羅と同じくらい、暗殺を得意としている。
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