Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「…クソッ。ゲホッゲホ。煙玉かっ…!」


その隙に、由羅と颯は城の外へ飛び出した。

だが、城の外にもすでに兵が集まっていた。


逃げるには、少々敵が多い。

ならば、減らせばいい。


由羅は空中で刀を構えると、静かに地上に降り立った。


「侵入者がいたぞー‼︎」


声を頼りに、次から次へと兵が集まってきた。

その刀の切っ先は、もちろん由羅と颯に向けられる。
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