Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「何者だか知らねぇが、捕らえろ‼︎‼︎」


そして、兵たちが一斉に2人に切り掛かる。


四方八方敵だらけの中、由羅は振りかざされた刀をヒラリと避ける。

複数で切り掛かっても、ことごとく躱されてしまう。


「…何故だっ!傷一つ与えられねぇなんて…!」


動揺する兵たち。


宙を、まるで舞うように跳ぶ由羅の姿を見て、1人の兵が呟いた。


「黒蝶(コクチョウ)だっ…」
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