Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「まぁそれは…わかんねぇけど。あいつも忍なんだから、そんな場面に出くわしたときには感情は殺すだろうよ」

「そうだといいのだが…」


由羅は、西の山にゆっくりと沈んでいく夕日をぼんやりと眺めた。


あの夕日が沈んでしまえば、夜になってしまう。


できることなら、美影をまだ依頼には出させたくなかった。


しかし…。


“あたしも由羅姉みたいに、立派に依頼をこなせるようになりたいっ”
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