Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
美影の気持ちも知っている。


初の依頼の知らせを聞いて、きっと今頃喜んでいるに違いない。


由羅は複雑な気持ちのまま、出発のときを迎えた。



「よろしくお願いします!」


美影は深く頭を下げる。


由羅の思った通り、美影は多少の緊張感は持ちながらも、その表情は期待で胸いっぱいというようだった。


「ついに美影も初の依頼か〜」

「ついこの間までは、こ〜んなに小さかったのになぁ」
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