Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
キッと美影を睨みつける由羅。


それは、美影が今までに見たことのないくらいの鋭い視線だった。



先頭を飛ぶように走る由羅。

その由羅の姿を、美影と颯は最後尾から眺めていた。


「死ぬ覚悟…って。陽蔵様は、今回の依頼は簡単なものだから、心配するなって話されていたけど…」

「ああ。確かに今回のは、それほど難しいものじゃないと思うよ」

「じゃあ…、どうして…」
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