Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「この量なら、3人も必要なかったね」


美影はそう言って、宝に歩み寄る。


ふと由羅は、なにか違和感を感じた。


石でできた厳重な扉があるにも関わらず、鍵は盗みやすい場所にあった。


それに、この宝物庫…。

広い空間に、まるで盗んでくださいと言わんばかりに置かれた宝。


…なにかが、おかしい。



「…待て、美影!宝に触るなっ!」

「えっ…?」
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