Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
しかし、時すでに遅し。


チリンチリンチリンチリン…‼︎


夥しい数の鈴の音が、城内に鳴り響く。


「…な、なにこれっ!?」


予想外の展開に、戸惑う美影。


「由羅様っ、やはり…」

「ああ。…罠だったか」


由羅は、もう1人の忍と顔を見合わせる。


この地下に置かれていた宝は、トラップ。

宝に触れると、細く張った糸が切れて、鈴が鳴り響く仕掛けとなっていた。
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