Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「いや、私1人で十分だ。お前は、外に出て颯班と合流し、このことを伝えてくれ」

「…しかし、由羅様っ」

「万が一…、私たちが戻ってこなかった場合は、速やかに里へ帰還し、父上に知らせてほしい」


微動だにしない由羅の表情。

その言葉に、忍はゆっくりと頷いた。


「ご武運をっ!」


そして由羅は、あっという間にその場から消えた。



その頃、美影は…。
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