Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
よって、美影の顔を見た時点で、兵たちの死は確定していた。


そのため由羅は、迷うことなく2人の兵を殺した。

そして、この兵も…。



残された兵は後ずさりを続け、行き止まりの壁にペタリと背中がくっついた。

恐怖のあまり、立って逃げる気力も残されていなかった。


「た…頼むからっ……」

「もう遅い」


この場からは逃げ切れないと悟った兵は、突然由羅に向かって土下座をした。
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