あの絵が完成するまでは
「ここはホワイトメーカー。死を自覚した人間が必ず通る道」
「死者はここに来たらまず門番であるこのオレに審査を受けることになっている」
門番・・・?
「てことは・・・そこは」
「ここは、その死者によって門の名前が変わる。」
「・・・名前?」
「ああ。例えば生前悪いことばかりをして死んだ奴なら地獄の門。生前だれかに恨みを持ったまま死んだ奴なら恨みの門。」
「さて、お前は・・・」
「何の門だと思う?」
悪いことをして死んだ奴なら、地獄の門・・・
恨みを持ったまま死んだ奴なら恨みの門・・・
混乱する頭で、その人を見つめる。
目が合う。
何もかも見透かしたような、その目と。