あの絵が完成するまでは




話せって、



「ぜんぶ?」



「いや、大まかにでいい。理解能力は人間の数千倍だからな。」



「・・・人間じゃないの?」



「ああ。オレは」



「死神だ。」




死神。



死神って、鎌を持って魂を奪いに来るだけかと思ってた。




門番もやるんだ。




「そっか。じゃあ、大まかに話す」



「おう。聞いてる」




私は、やたらと態度がでかい死神に、




頭の中で小さくまとめながら話し始めた。





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