*⋆✩ファントムメィ家のお嬢様✩⋆*
私達がそこへ近付いていくと、生徒達はザッと離れた。
「ねぇ、会長よ」
「生徒会長なんて名前だけでしょ」
女子生徒からは冷たく鋭い視線。
私は生徒会長。
だけど、女子生徒には認められていない。
「相変わらず、生徒会長は嫌われてんのね」
のえるが笑った。
「ふふふっ…そうみたいだね~」
私は元々この性格で嫌われていた。
女子生徒は私が水樹兄弟に媚び売って誑かし、取り入ったと噂しているけど、私はそんな事してない。
そもそも私は、生徒会長なんて肩書きいらなかった。
一年の時、水樹秋に無理矢理会長にさせられた私は未だに理由分からず。
だけど私は全く気にしていない。
女子生徒の悪口も。
「あっねぇ、のえる!私達、また同じクラスになったよ~」
私はにっこり笑う。
のえるは優しく微笑み返してくれた…。