*⋆✩ファントムメィ家のお嬢様✩⋆*
「違うよ。私達は"大"親友。身分なんか関係ないんだよ。だから爵位身分は違うけどさ、なんて言わないでよ…っ
私は、あなたしか信頼出来る友達がいないんだからね!!」
黒い瞳から涙がこぼれ落ちた。
のえるの茶色い瞳からも涙が流れていく。
「セ、ナ…っうぅ…。ありがと、う。私、ホントに嬉しいよ…っ」
のえるが人間界に来て初めて素を出した。
「ふふっホントの事じゃないの」
つい、私も素が出てしまった。
「…っうぅ…。涙が止まらないよぉ~」
花咲のえるではなく、"エルノア・ユメ・エルクンハート"の可愛らしい泣き声が廊下に響いた。
「忘れないで。私はあなたの大親友。そして唯一、あなただけが信頼出来る。寮に戻ったら話すから待ってて」
私は微笑んだ。
「…っうん…!」