空よりも高く 海よりも深く
アリアはその視線を正面から受け、椅子から立ち上がった。会議室に集まってきた役員たち、そして傭兵の部隊長たちをぐるりと見渡す。そして、すう、と息を吸い込んだ。
「このギルド内で、行方不明とされている惑星王の妹姫、皇女殿下を匿っている」
アリアの張りのある声が、会議室に響き渡った。
「皇女殿下……?」
戸惑うように会議室がざわめく。
「間違いなく皇女殿下であられるのですか」
「そうだ!」
「しかし皇女殿下は行方不明と聞いています」
「その行方不明とされている皇女殿下が、ここにいるのだ!」
しん、と会議室が静まり返った。
まさか、という懐疑に満ちた視線をやり取りする者たち。それを見ながら、アリアは続ける。
「皇女殿下の御名は、リディアーナ=ルーサ=ユグドラシェル様。……今はリディル=カーヴァンスと名乗っておられる」
懐疑に満ちていた目が、一斉に驚きに溢れた。
「な……、『セルティアの英雄』!」
「あの精霊士の少女が!」
「しかし彼女が皇女殿下である証拠はあるのですか!」
驚き、ざわめいていた視線が一斉にアリアへ向けられる。
「ある」
アリアは頷いた。そして、部隊長として参加している精霊士、メイサ=ホーキンスに目をやった。大きな丸眼鏡をかけた三つ編みの彼女は、フェイレイが剣士養成学校に入学するときに試験官を務めていた女性だ。
「リディル……リディアーナ殿下の魔力はいかほどか」
「……はい。精霊石が割れるほどの膨大な魔力の持ち主です。測定は不可能です」
メイサは声を震わせながらそう報告する。彼女はリディルが候補生であった頃、指導員としてリディルについていた。その後も同じパーティメンバーとしてしばらく一緒に任務を請け負っている。
メイサにとってリディルは頼りになる同朋であり、そしてかわいい後輩。その彼女が神の一族であったという真実への畏れが表情に表れていた。
「リディル……殿下の優秀さは、私が保証します」
しかし畏れながらも、メイサははっきりとそう言った。
「このギルド内で、行方不明とされている惑星王の妹姫、皇女殿下を匿っている」
アリアの張りのある声が、会議室に響き渡った。
「皇女殿下……?」
戸惑うように会議室がざわめく。
「間違いなく皇女殿下であられるのですか」
「そうだ!」
「しかし皇女殿下は行方不明と聞いています」
「その行方不明とされている皇女殿下が、ここにいるのだ!」
しん、と会議室が静まり返った。
まさか、という懐疑に満ちた視線をやり取りする者たち。それを見ながら、アリアは続ける。
「皇女殿下の御名は、リディアーナ=ルーサ=ユグドラシェル様。……今はリディル=カーヴァンスと名乗っておられる」
懐疑に満ちていた目が、一斉に驚きに溢れた。
「な……、『セルティアの英雄』!」
「あの精霊士の少女が!」
「しかし彼女が皇女殿下である証拠はあるのですか!」
驚き、ざわめいていた視線が一斉にアリアへ向けられる。
「ある」
アリアは頷いた。そして、部隊長として参加している精霊士、メイサ=ホーキンスに目をやった。大きな丸眼鏡をかけた三つ編みの彼女は、フェイレイが剣士養成学校に入学するときに試験官を務めていた女性だ。
「リディル……リディアーナ殿下の魔力はいかほどか」
「……はい。精霊石が割れるほどの膨大な魔力の持ち主です。測定は不可能です」
メイサは声を震わせながらそう報告する。彼女はリディルが候補生であった頃、指導員としてリディルについていた。その後も同じパーティメンバーとしてしばらく一緒に任務を請け負っている。
メイサにとってリディルは頼りになる同朋であり、そしてかわいい後輩。その彼女が神の一族であったという真実への畏れが表情に表れていた。
「リディル……殿下の優秀さは、私が保証します」
しかし畏れながらも、メイサははっきりとそう言った。