空よりも高く 海よりも深く
「ようこそ魔族討伐専門機関ギルド・セルティア支部へ。本日試験官を務めさせていただく、メイサ=ホーキンスです。よろしくお願いしますね、フェイレイ=グリフィノーくん」
ギルドの訓練施設に案内されたフェイレイが最初に出会ったのが、大きな丸眼鏡をかけた女性だった。茶色の腰まである長い髪を後ろで三つ編みにしていて、にこにこと優しげな笑みを浮かべている。
「はいっ。よろしくお願いします!」
フェイレイは元気な声で挨拶し、メイサが差し出した手を取って握手を交わした。
「あら~、とっても元気があって良いですね。さすがアリアさんのお子さんです」
「メイサ、お前が試験官か」
「はい~。筆記試験の監督と魔力測定を担当します。よろしくお願いしますね~」
二人のやり取りを見て、フェイレイは首を傾げた。
「母さんの知ってる人?」
「ああ。メイサ=ホーキンス。パーティを組んだことはないが、このギルドでその名を知らん者はいない、『戦慄の聖女』とか呼ばれる恐ろしい精霊士だぞ。まさか、その『戦慄の聖女』が試験官とはな」
「やだ~、そんな恥ずかしい二つ名出さないでくださいよ副支部長~。アリアさんもご存知の通り、今、ギルドは大変な人手不足なんです。だから私も任務の傍ら、試験のお手伝いをしているところなんです」
「成程な。確かに人手不足は深刻だ。今すぐ戦力になる人材が欲しいところだな」
「うふふ、ランスさんとアリアさんのお子さんですから、フェイレイくんもすぐに出られるようになるんじゃないかって、周囲の期待度も高いですよ~。それでは、時間もないことですし、さっそく試験の説明をしますね」
「ああ、頼む」
「フェイレイくんは義務教育課程も希望されていますから、まずは筆記試験を受けていただきますね。その後で訓練場に出て体力テストと技能テストを行い、最後に魔力テストを受けていただきます。ここまでで何か質問はありますか?」
「はいっ!」
「はい、フェイレイくん」
「テストは難しいですかっ。俺でも満点は取れますかっ」
「それは受けてみてもらわないと私にも分かりません~。さっそくやってみましょうか?」
「はいっ、俺、急いで帰らないといけないのでよろしくお願いしますっ」
「分かりました~。ではこちらへどうぞ~。アリアさんはそちらの控え室でお待ちくださいね~」
ギルドの訓練施設に案内されたフェイレイが最初に出会ったのが、大きな丸眼鏡をかけた女性だった。茶色の腰まである長い髪を後ろで三つ編みにしていて、にこにこと優しげな笑みを浮かべている。
「はいっ。よろしくお願いします!」
フェイレイは元気な声で挨拶し、メイサが差し出した手を取って握手を交わした。
「あら~、とっても元気があって良いですね。さすがアリアさんのお子さんです」
「メイサ、お前が試験官か」
「はい~。筆記試験の監督と魔力測定を担当します。よろしくお願いしますね~」
二人のやり取りを見て、フェイレイは首を傾げた。
「母さんの知ってる人?」
「ああ。メイサ=ホーキンス。パーティを組んだことはないが、このギルドでその名を知らん者はいない、『戦慄の聖女』とか呼ばれる恐ろしい精霊士だぞ。まさか、その『戦慄の聖女』が試験官とはな」
「やだ~、そんな恥ずかしい二つ名出さないでくださいよ副支部長~。アリアさんもご存知の通り、今、ギルドは大変な人手不足なんです。だから私も任務の傍ら、試験のお手伝いをしているところなんです」
「成程な。確かに人手不足は深刻だ。今すぐ戦力になる人材が欲しいところだな」
「うふふ、ランスさんとアリアさんのお子さんですから、フェイレイくんもすぐに出られるようになるんじゃないかって、周囲の期待度も高いですよ~。それでは、時間もないことですし、さっそく試験の説明をしますね」
「ああ、頼む」
「フェイレイくんは義務教育課程も希望されていますから、まずは筆記試験を受けていただきますね。その後で訓練場に出て体力テストと技能テストを行い、最後に魔力テストを受けていただきます。ここまでで何か質問はありますか?」
「はいっ!」
「はい、フェイレイくん」
「テストは難しいですかっ。俺でも満点は取れますかっ」
「それは受けてみてもらわないと私にも分かりません~。さっそくやってみましょうか?」
「はいっ、俺、急いで帰らないといけないのでよろしくお願いしますっ」
「分かりました~。ではこちらへどうぞ~。アリアさんはそちらの控え室でお待ちくださいね~」