夏彩憂歌
「おばあちゃん、あたし、スイカ食べたいな!」

あたしの言葉におばあちゃんはにっこり笑った。

「よしよし。ちょっと待っとってな?」

池からスイカを引き上げ、手際よくおばあちゃんはスイカを切り分けた。

「ハイ、みくちゃん」

「ありがとー!」

おばあちゃんが切ってくれたスイカはとっても美味しくて。

おばあちゃんの笑顔はとっても暖かくて。

あたしは涙が出た。


"いただきます"

なんて素敵な言葉だろう。

ありがとうありがとう。

好きなものが食べられるこの幸せに、あたしは感謝しなきゃならない。



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