夏彩憂歌
僕の望みはただひとつだった。

ただ、ひとつ。

僕の力で、僕の持てる力全てを尽くして、あのたったひとりの大切なひとを笑わせたかっただけ。

ただ、それだけ。





果てしなく簡単で、果てしなく難しい。


困り果てた僕は、今日も蒼穹の空に向けて、心の苦しみを放つ。
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