淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
「別に謝ることないじゃない」
「……」
「……」
私がそう言うとポカーンとする2人
それが面白くて心の中でクスリと笑う
「だって悪気があってやったことじゃないし、逆に食べ物だと思ってたから痛まないように冷蔵庫に入れた親切心でしょ?
それで私が怒るとでも思った?」
「………みっちゃん
そうだよな。みっちゃんはそんなことで怒らねぇよな」
「…うん、そうだね。
でも一応ごめんね?」
海の子犬のようなキラキラした目に心臓がキュンキュンする
そんな中、1人の下っ端さんが呟いた
「澪さんみたいな女性は憧れですよね」
と
「なになに、お前女になりてぇの?」
すぐにその隣の子がつつく
「ち…違う違うっ!」
すると顔を真っ赤にさせて否定し、その言葉の意味を話し出した
「…俺、昔は修羅道の下っ端だったんすよ」
「「「えええっ!?」」」
「……本当の話なんですよ
で、修羅道って全国No.2じゃないっすか
だから総長に取り入ろうとするオンナは山ほど居て…
総長も悠雅さんほどではないけれど、並外れた容姿をしていたので余計に…」
「……修羅道の総長」
私が呟くと
「はい、
真矢部 新(マヤベ アラタ)
現在17歳
身長178cm、体重70㌔
神沢組組長と知り合いでバックについてもらっています」
スラスラと総長の情報を述べてくれる