淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
痛み
◆◆◆◆◆◆
段々と感じる身体の重み
閉じていると意識できる瞼
右手に感じる温もり
そして……
「………」
怖いくらい感じる視線
それは目を閉じていても分かるくらいで
「………」
私は瞼を上げるタイミングを逃してしまった…
サラッ……
優しく包み込むように、大きな手が私の髪をすくい上げ
まるで壊れ物を触るかのように上から下へ丁寧に撫でる
そしてその手が耳に触れた時
「……ん」
くすぐったくて思わず漏れた声に「しまった…」と思いながらも、相手の表情を探るようにゆっくりと目を開いた
「………」
「………」