淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~




え、なんて?





「にんしん?



にんしんってあの妊娠?」





「他に何があるんだよ」






「え、私が?」





「他に誰がいんだよ」







「え、嘘……」






「はぁ……嘘言ってどうすんだよ」







確かに…確かに最近生理来てない……






「普通もっと早く気づくんだけどな…」








だから吐き気なんて……






「……しよう」






「は?」






「どうしよう…」






「?」







胸が熱くなってくる






どうしよう。







……嬉しい……







あぁ、どうしよう







こんなに幸せな気持ち




自分にどう対応していいか分からない…







目頭が熱くなってくるのが分かる







「澪?」






そんな時に悠雅が優しく名前を呼ぶものだから






「………っ」







「!?」






ゆっくり顔を上げると、悠雅の驚いた顔が視界に入る







そりゃ、そうよね






だって涙が溢れて止まってくれないんだもの







鼻がツーンとして気を抜いたら鼻水まで出てしまうかもしれない…






それは流石に避けたいけど…






「お前…」





ぽかんとした顔を見せたのは一瞬のことで






「ぶはっ


くっくっくっ」






「な!?」






私の顔が可笑しかったのか悠雅は我慢出来なくなって吹き出してしまった




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