淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~




勝手に震え出す身体


冬の寒い外


なのに浮き出てくる汗


心臓がドクンッ ドクンッとうるさいくらいに騒ぎ出す









「あ…あなた…」








目の前の人物に恐怖を抱きながらもコンビニの中を確認する






ガラス越しに見えた優香


鼻歌を歌ってそうな幸せな顔でパンを選んでいる






「大丈夫だぜ?



お友達はエサをお選び中だ」






「!!!!」






怒鳴ろうとバッと男の方を向いた瞬間






「んんんんっ」






口に当てられる白い布




「悪いね?あんたはこうでもしないと着いてこなさそうだから♪」




ツーーンとした刺激臭が鼻腔をかすめ意識がどんどん遠のくのが分かった













「悪いね、黒澪の総長さん♪」









そんな言葉を聞きながら、コンビニの前の街灯を最後の景色に目を閉じた

















………




「澪ー!おまたせ!


え……澪?


み……お……?」














少女の声は冷たい空気に溶け込み誰にも拾われず消えていく

























「う……そ……でしょ?」



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