淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
やっと悩んでいた事から開放されたらしいみっちゃんは、大きく息を吐き肩の力を抜いた
「もういいのか?」
そういってみっちゃんの顔を覗き込む悠雅
「ええ。
『誰かさんが睨んできて怖いからさっさと戻れ』、だって?」
「あいつ……1発殴って…」
「もう!またすぐそんなこと言うんだから」
本気で殴りに行きそうな悠雅を止めるみっちゃんは苦笑していて心から幸せを感じている様だった
「おーい。
天童の話はもういいとして…
昼飯、もうすぐ始まるぜ?」
この場にいる誰よりも先に準備を整えて食事に向かわないといけないのはこの2人
特にみっちゃんは“お色直し”ってやつがあるらしい
「もうそろそろ行かないとね」
「行くか」
時計を見てそう微笑みあった2人はもう既に“夫婦”そのもの
「澪ちゃん、食事の時にはあの双子ちゃんも見れる?」
そんな2人の間に生まれた世界一可愛いであろう双子の男女
「ええ。連れてくるつもり」
「楽しみだな」
海の質問にクシャっと顔を綻ばせたみっちゃんは“母親”
……幸せそうだな
少し前なら俺はきっと悠雅に嫉妬していただろう
みっちゃんみたいな綺麗な女を嫁に貰えて
その上国宝級に可愛い双子にも恵まれて
でも今は
「俺のスピーチも楽しみにしとけ?」
「そうね。
引き受けてくれてありがとう。」
「おう。」
こんな2人よりもっと幸せになってやろうと思える