淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
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<優香side>
1日の中で私が一番幸せな時間は、澪と登校するとき
黒澪の海くんと相楽に無理言って朝は2人だけにしてもらった
澪は狙われてる身だから…
………
『ねぇねぇ澪!ごめんなんだけどさ、コンビニ寄ってもいいかな?』
『いいよ、何か買うの?』
『うん。お昼ご飯コンビニで買おうと思って…』
『そう』
どうして考えなかったんだろう
澪が1人になった時の場合を
どうして私は澪を傷つけてしまうのだろう
いつも…いつも
『澪ー!おまたせ!
え……澪?
み……お……?』
私の声は虚しく響くだけで
事が起きた後じゃ後悔しても遅いんだ…
心がどんどん…どんどん不安で覆い尽くされて
“最悪の事態”を自分が招いてしまった…
そう確信したとき
どうしても目の前のゴミ箱を蹴飛ばさずにはいられなかった
怒りを、不安を
どこに放出すればいいのか
……分からなかった…