淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~




バイクと車は全て見事なハンドル裁きで1台も捕まる様子はない







パトカーなど眼中にないくらい彼らは焦っていた












「相楽!!僕は南の方にいる桜澪を連れてきて合流させる!!」



「分かった!
俺は東の灰澪を連れてくる!!」



「僕は青澪を誘導してきます。

白澪の方はもう黒澪と合流してるので大丈夫でしょう」



「おっけー

じゃあそれぞれ別れよ」





「おう。(はい)」







彼らの顔には汗が光り、体は濡れている







パトカーの音がだんだん遠ざかる中、あちらこちらで爆音を鳴らすバイクと車が一つにまとまろうとしていた





……


…そしてその集団の先頭





「若……」





ガッシリした体つきでSPのような男の隣で






「…………」






人を寄せ付けないオーラに、それだけで人を殺せるくらいの殺気を出した



1人の漆黒の男が


目を怒りに染めて時速200kmのバイクを走らせていた
















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