淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
**********
「朝野」
「ハイ」
「井口」
「はーい」
「小畑ー…は欠席か
川瀬」
「はい」
朝の出欠確認
その途中で教室の扉は開く
ガラガラガラッ
皆はいつもの事なのに扉に視線を集める
男子は特に頬を染めてソワソワする
「またお前…
早く席につけ、飛鳥」
「……」
彼女の耳にはいつもイヤホン
担任の声が聞こえているのかいないのか
歩調を緩めず一番後ろの窓際の席に向かう
「おはよー!澪ちゃん!
相変わらず中途半端な時間に登校してくるねー」