淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~



メンバーは鍛えられてるからか睡眠不足の疲れはないといえど、大事な存在が居なくなったせいで精神的に弱っていた






……さらに5つの族の中でもトップの…

黒澪の幹部である相楽がこうなってしまい、皆に絶望が広がる







……悠雅は大丈夫なのだろうか





僕も正直何も考えられない状態






「…相楽


焦って取り乱すな」





そんな状況の中、澪ちゃんを最も大事に思っているであろう人物の1人


奏さんの落ち着いた声が響く





「な…んで


奏さんは何でそんなに落ち着いてるんっすか。

みっちゃんと暮らしてるんだから俺らより心配じゃないんっすか?



普通もっと取り乱してもおかしくないですよ!?」





まるで奏さんの振る舞いが普通ではないと言うような発言をした相楽は後から自分の発言に焦っていた





「いや…今のは…そういう意味じゃなくて…」







そんな相楽に優しく答える奏さん






「……正直心配で夜もまともに寝れねぇよ


でもな、昔も1度澪ちゃんが劉霞に拉致られた時があってな


その時悠雅に言われたんだよ


“お前が取り乱せば助かるのか?”

ってな」






「……悠雅らしいね」



僕は思わず呟いてしまう



言っている姿が容易に想像できるから



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